Blind Biopsy の電子顕微鏡所見で診断した Fabry 病

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Fabry Disease Diagnosed by Electron Microscopy of a Blind Skin Biopsy
  • 症例 Blind Biopsyの電子顕微鏡所見で診断したFabry病
  • ショウレイ Blind Biopsy ノ デンシ ケンビキョウ ショケン デ シンダン シタ Fabryビョウ

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抄録

<p>症例 1:15 歳,男性。11 歳頃から運動時に両足に疼痛が生じ,徐々に焼けるような痛みへと変化した。 発汗低下の訴えもあり,当院小児科を受診したところ経過から Fabry 病を疑われ当科を紹介され受診した。初診時,明らかな被角血管腫は認めず,臀部の正常皮膚から生検した。HE 染色では真皮深層エクリン汗腺分泌部の胞体内に空洞化を多数認めた。電顕ではリソソーム内に電子密度の高い輪状・縞状構造物が確認できた。血漿 α-galactosidase A 活性が欠失しており,臨床症状と検査値から古典的 Fabry 病と診断した。症例 2:43 歳,女性。患者の母親にも低汗症,感音性難聴,心電図異常があり,遺伝子検査の結果,α-galactosidase 遺伝子の変異を認めたためヘテロ接合体の Fabry 病と診断した。Fabry 病の診断において,病理所見は補助診断項目として記載する箇所があり,蓄積物質の証明が重要である。以上より,被角血管腫がみられない症例においても blind biopsy は診断に有用であると考えた。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 78 (6), 608-612, 2016

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (3)*注記

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