書誌事項
- タイトル別名
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- POSTOPERATIVE IRRADIATION OF EARLOBE
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説明
ケロイドへの術後照射は再発率減少に有効とされる.今回,1998年 4 月から2004年12月までに当院で術後照射されたピアスを原因とした耳垂ケロイド25部位22人について検討を行った.経過観察期間は中央値 3 年22 カ月であり,放射線治療は電子線で総線量 4~12 Gy(4 Gy 12部位,8~12 Gy 13部位)が術後可能な限り早期に照射された.全体の再発率は40.0%,また線量別の再発率は4 Gyで41.7%,8~12 Gyで38.4%であった.ケロイド体質例もしくは 2 cmより大きい病変を持つ症例では80.0%の再発率を示し,High risk groupと考えた.またそれらを除外したリスクを持たない症例での再発率は13.3%となり,統計学的に有意差を認めた(P=0.0029).また 4 Gyの照射では12例中 3 例(25%)に High risk groupが含まれていたが,8~12 Gyの照射例では13例中 7 例(53.8%)であったことが線量依存性を示さなかった理由と考えた.一方,4 Gyの照射例でも,リスクを持たない症例に対しては再発率22.2%(2/9)が得られていた.今回の結果から,今後,High risk groupへの線量増加やリスクを持たない症例への線量軽減など,リスク別 に治療方針を検討すべきと考えた.なお,照射による晩期有害事象は全例認めなかった.
収録刊行物
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- 日本放射線腫瘍学会誌
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日本放射線腫瘍学会誌 18 (3), 141-145, 2006
一般社団法人 日本放射線腫瘍学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204330378880
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- NII論文ID
- 10021282292
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- NII書誌ID
- AN10123988
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- ISSN
- 18819885
- 10409564
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可