短期予後症例に対する8.5Gy×2 回照射法の検討

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  • EXAMINATION OF 2 TIMES 8.5 Gy METHOD AS PALLIATIVE THERAPY OF THE CASE THAT CONVALESCENCE IS EXPECTED FOR A SHORT TERM

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抄録

【目的】当院で緩和目的の照射法として, 8.5Gy×2 回法を使用した症例の経過を報告する.【対象】2004年 6 月から 2006年 3 月までに,当院にて 8.5Gy×2 回を使用した症例は 21例.男性 15例,女性 6 例.年齢 49~89歳(中央値 65歳).KPS 50~90%(中央値 70%).疾患(症状):縦隔リンパ節転移 7 例(呼吸苦,咳嗽,血痰),食道癌 4 例(嚥下障害),肺腫瘍 5 例(血痰, SVC症候群),腹部及び四肢の軟部腫瘍の骨浸潤 2 例(疼痛),腹部リンパ節転移 2 例(黄疸,疼痛),HCC胆管浸潤 1 例(黄疸).【方法】全例10 MVX線を使用. CT simulationにて治療計画を行った. 8.5Gy×2 回.症状に起因する部位を GTVとし, GTVを十分に含んだ領域を PTVとした.【結果】2 例は, 2 回目の照射前に全身状態悪化し,照射中断. 19例は完遂.一時的にでも,症状の改善を認めた症例は 12例.早期の有害事象(NCI-CTC ver. 2,grade 2 以上)は食道炎 grade 2,2 例,悪心 grade 2,1 例.【結語】約半分の症例に一時的にだが,症状の改善を認めた. grade 3以上の早期有害事象は認めなかった.本照射法は,短期予後が予想される症例には試みる価値があると考えた.

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