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説明
最近経験した多発性ボーエン病について報告するとともに, 自験ボーエン病126例についての統計的観察を述べる。症例は62歳, 男性。発癌因子で明らかなものはない。切除された11個の病変のうち3個に癌化を認めた。集学的治療を行い経過良好。重複癌の所見なし。統計的観察にて頻度, 年齢別分布に性差なし。癌化率は6例 (4.8%) 。重複癌は20例 (15.9%) 。乳癌, 悪性リンパ腫, 胃癌, 子宮癌が多い。多発例は12例 (9.5%) であるが,癌化率, 重複癌ともに高率 (25%) である。ボーエン病は皮膚悪性腫瘍における重複癌の率がもっとも高く, 内臓癌に随伴する皮膚病変でももっとも高率であった。また内臓癌に先行することが多いので内臓癌の早期発見に重要であると思われた。
収録刊行物
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- Skin Cancer
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Skin Cancer 3 267-272, 1988
日本皮膚悪性腫瘍学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204335073792
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- NII論文ID
- 130001078972
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- ISSN
- 18843549
- 09153535
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可