臀部粉瘤より発生した有棘細胞癌の1例

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タイトル別名
  • A case of squeamous cell carcinoma occurred in an epidermal cyst on the buttock

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説明

75歳,男性。約10年前より右臀部に皮下腫瘤を自覚。徐々に増大傾向であったため,近医形成外科を受診。受診時,9×8cm大の皮下腫瘤あり。その後,感染を併発したため切開排膿と生検が施行され,病理検査にて粉瘤癌と診断,当院紹介受診となった。当院初診時,右臀部に6×4cm大の皮下腫瘤と右鼠径部にリンパ節腫脹を認めた。画像検査でも右鼠径リンパ節転移が疑われたため,原発巣切除,右鼠径部,骨盤内リンパ節郭清を施行した。原発巣の病理組織所見では過角化を示し,顆粒層を有する重層扁平上皮からなる囊胞壁がみられ,それと連続して,角化傾向を有する異型細胞がシート状,胞巣状あるいは網目状に浸潤,増殖している高分化型の有棘細胞癌の像が認められた。腫瘍の浸潤は皮下脂肪組織まで及んでいた。また,鼠径リンパ節の1個に転移を認めた。

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