肛囲に生じた乳房外Paget病の1例

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説明

74歳, 男性の肛囲に生じ, た85×40mmの乳房外Paget病を報告した。皮膚病変部だけでなく肛門粘膜の歯状線まで色素沈着が認められた。手術前生検で肛門粘膜に腫瘍細胞は認められなかったので, 皮膚病巣とともに歯状線のレベルまで肛門粘膜を切除した。切除組織の標本で肛門粘膜および肛門腺導管上皮内に腫瘍細胞が認められたので, 再度直腸切断術および両側鼠径リンパ節郭清を行なった。しかし, 組織学的に直腸・肛門の腺癌は検出されなかった。したがって, この症例は腫瘍細胞の肛門粘膜および肛門腺導管上皮内への浸潤を伴った原発性皮膚Paget病と考えられた。

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