国内生産農場における繁殖成績向上のための母豚の離乳後飼養管理に関するアンケート調査

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  • A Questionnaire Survey about Postweaning Management Procedures of Sows to Improve Reproductive Performance in Japanese Commercial Breeding Herds

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本研究の目的は,母豚の離乳後飼養管理と繁殖成績との関連を明らかにすることにより,standard operating procedureを開発していくことであった。115農場に飼養管理に関する質問票を送付した。質問項目は,2008年における離乳後飼養管理についてであり,発情確認時の雄豚との接触,交配タイミングおよび交配後における給餌についての質問を含んでいた。回答のあった95農場(82.6%)のデータを生産記録ソフトから得られた個々の雌豚のデータ(71,743種付け記録)と統合した。飼養管理と分娩率,生存産子数との関連性の調査には,農場をレベル2,母豚をレベル1とした2階層の混合効果モデルを用いた。離乳後初回交配日数(WMI)4,5,6,7日以上の4グループ別に分析を行った。分娩率の平均(±SEM)は,86.9±0.13%であり,生存産子数の平均は,11.0±0.01頭であった。母豚の分娩率と生存産子数は,雄豚との直接の接触,初回交配時の交配タイミング,交配後の給餌量の減量と関連していた(P<0.05)。さらに,初産豚でのみ,交配後の給餌量の減量は分娩率の増加と関連があった(P<0.05)。WMI4,5,7日以上において,交配後に給餌量を減量していた農場の初産豚は,給餌量を減量していなかった農場の初産豚と比べ,分娩率が0.1-5.7%高くなった(P<0.05)。一方,産次2-5と6以上の母豚において,同様の関連性は認められなかった。離乳後飼養管理はWMIと産次を考慮して行うべきである。

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参考文献 (17)*注記

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