生徒が簡易に記入できる半定量式食事記録用紙(SSQDR)の信頼性と栄養素等推定摂取量の妥当性

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  • Development of simple semi-quantitative dietary record for students: Its reliability and the validity of estimated nutritional intakes

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抄録

本研究は、生徒が自分で簡易に記入できる半定量式食事記録用紙(SSQDR)を作成し、その信頼性および妥当性を検討した。信頼性の検討では、生徒でもSSQDRのポーションサイズを正確に把握できるかどうかを検討するために、1日の食事を料理サンプルにて提示し、中学生32人を対象にSSQDR法を実施した。その結果、提示された食品のポーションサイズを正確に把握した者の割合は平均65%であり、SSQDR法によって算出された栄養素量のα係数は全ての栄養素で0.8以上の高い一致率が得られた。また、高校生49人により1食分の秤量記録法を実施し、同時にSSQDRを記入してもらった結果、両調査法から得られた栄養素等摂取量の相関係数は全ての栄養素で有意な正の相関(r≧0.456、p<0.01)が得られた。以上の結果、SSQDRは簡易に記入でき、秤量記録法と同程度の栄養素等摂取量が推定できる方法であることが示唆された。また、ポーションサイズは中学生でも正確に把握できることから、食事への認識が十分とは思われない生徒でも自分で記録することができる簡便な食事調査法として活用が期待できる。

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