後方への進展なくルビエールリンパ節に転移を生じた口腔癌2例

DOI 被引用文献1件 オープンアクセス
  • 重田 崇至
    神戸大学大学院医学研究科外科系講座口腔外科学分野
  • 南川 勉
    神戸大学大学院医学研究科外科系講座口腔外科学分野
  • 明石 昌也
    神戸大学大学院医学研究科外科系講座口腔外科学分野
  • 長谷川 巧実
    神戸大学大学院医学研究科外科系講座口腔外科学分野
  • 榊原 晶子
    神戸大学大学院医学研究科外科系講座口腔外科学分野
  • 松井 太輝
    神戸大学大学院医学研究科外科系講座口腔外科学分野
  • 筧 康正
    神戸大学大学院医学研究科外科系講座口腔外科学分野
  • 高橋 佑輔
    神戸大学大学院医学研究科外科系講座口腔外科学分野
  • 渋谷 恭之
    名古屋市立大学大学院医学研究科生体機能構造医学専攻感覚器形成医学講座口腔外科学分野
  • 梅田 正博
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科口腔腫瘍治療学講座
  • 古森 孝英
    神戸大学大学院医学研究科外科系講座口腔外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Two cases of oral cancer involving metastasis to the Rouviere lymph nodes without posterior invasion

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説明

外側咽頭後リンパ節は後咽頭隙内で椎前筋の外側，内頸動脈の内側に位置しており，鼻副鼻腔，軟口蓋，上・中咽頭からリンパ流を受け内頸静脈に輸出リンパ管を送るリンパ節で，その最上方のものはルビエールリンパ節と称される。ルビエールリンパ節へは咽頭癌からの転移がしばしばみられるが，口腔癌の転移はまれとされている。ルビエールリンパ節に転移するような口腔癌への適切な治療方法は確立されておらず，その予後は極めて不良とされている。今回後方への浸潤がないにもかかわらずルビエールリンパ節に転移を生じた口腔癌2例を経験したので報告する。2例中1例は傍咽頭隙郭清を施行し，7年経過した現在無病生存で経過良好である。後方への浸潤のない口腔癌のルビエールリンパ節への転移機序，傍咽頭隙郭清の有用性について検討を行った。

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