サルコイドーシスによる所属リンパ節腫大を合併した早期胃癌の1切除例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Early Gastric Cancer with Sarcoidosis

この論文をさがす

抄録

症例は78歳,女性.2004年10月にCT検査で左鎖骨上窩,縦隔リンパ節腫大を認めサルコイドーシスが疑われたが経過観察されていた.貧血精査目的で2008年1月に胃内視鏡検査を行い,前庭部大彎に周堤を伴う腫瘍性病変を認め,生検で中~低分化腺癌であった.CT検査では腹腔動脈周囲,左腎門,腹部大動脈周囲リンパ節に腫大を認めたが,2004年10月のCT検査所見と変化はなく,サルコイドーシスによるリンパ節腫大と診断し,2008年3月に幽門側胃切除術(D1+α郭清Billroth I 法再建)を行った.術中,多数のリンパ節腫大を認めたが,迅速病理検査ではサルコイドーシスに合致する類上皮細胞肉芽腫であった.総合所見は胃癌 tub2, pT1(SM2), pN1, sH0, sP0, sM0, fStage IIであった.胃粘膜固有層や郭清リンパ節に類上皮細胞肉芽腫を認めた.補助化学療法は施行していないが,術後1年5カ月の現在,無再発生存中である.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (15)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ