劇症型A群溶連菌感染症(TSLS)を呈した骨盤腹膜炎の1例

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タイトル別名
  • A Case Report of Sever Group A Streptococcal Infections Associated with A Toxic Shock-like Syndrome which Caused by Pelvic Peritonitis

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症例は35歳女性.主訴は発熱および腹痛.整形外科にて手術予定のため入院中,突然に38度以上の発熱認め徐々に下腹部痛と全身状態悪化を認めた.体温38.5℃,血圧82/44mmhg,下腹部に限局する反跳痛伴う強い圧痛を認めた.検査所見では血小板7.7万個/mm3,CRP25.8 mg/dlと著名な炎症反応を認め,骨盤腹膜炎によるDICショックの治療を先行した.治療開始48時間後,ショック状態から回復したが腹痛と発熱を認め,膣培養からS.pyogenesを検出された.また,腹部超音波およびMRIにて腹水の増大を認めたため腹腔ドレナージを施行した.その後,第98病日にて軽快退院となった.今回われわれは,急激に進行するA群溶連菌感染症に対しDICの治療を先行し,ショック状態からの離脱後,A群溶連菌による骨盤腹膜炎に対し腹腔穿刺によるドレナージを行い救命しえたため若干の文献的考察を加え報告する.

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