Klippel-Weber症候群に合併した先天性下大静脈欠損症の1例

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タイトル別名
  • A Case of Klippel–Weber Syndrome with Congenitally Absent Inferior Vena Cava
  • A Case of Klippel^|^ndash;Weber Syndrome with Congenitally Absent Inferior Vena Cava

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説明

症例は44歳,女性.疼痛を伴う右下腿潰瘍,右足部冷感および間歇性跛行を主訴に他院受診し,下肢血管形成異常にて当院紹介となった.母斑,先天性静脈瘤,脚長差の3徴を有するため,Klippel-Trenaunay症候群を疑い精査目的に入院した.血管造影検査で右下腿に動静脈瘻を認め,Klippel-Weber症候群と診断した.また腹部造影CTで腎静脈以下の下大静脈の欠損を認めた.潰瘍の診断的治療として,洗浄し,ラップ被覆を行い,弾性包帯で圧迫し,下肢挙上安静としたところ改善したため,静脈うっ滞性潰瘍と考えられた.また足部冷感と間歇性跛行の出現は,動静脈瘻の盗血による虚血症状と考えられた.静脈うっ滞性潰瘍はKlippel-Weber症候群の先天性静脈瘤と先天性下大静脈欠損症が影響を与えていると考えられた.下腿潰瘍の診察では,下肢だけではなく腹部の先天的な解剖学的形成異常も念頭に置くことが重要と思われた.

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参考文献 (22)*注記

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