十二指腸潰瘍穿孔に対する腹腔鏡下大網充填術後に発生したポートサイトヘルニアの1例

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タイトル別名
  • A Case of Incisional Hernia at Trocar Site after Laparoscopic Omentopexy for Perforated Duodenal Ulcer

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症例は84歳, 女性。十二指腸球部前壁の潰瘍穿孔に対し腹腔鏡下大網充填術および腹腔ドレナージ術を施行した。手術終了時右中腹部の11mmのポートサイトからドレーンを挿入した。術後, 同ポートサイトに皮下膿瘍を形成したが改善し退院した。術後約4ヵ月目に右ポートサイトの膨隆を認め入院した。CT上約3cm大の腹壁瘢痕ヘルニアを認めた。皮下には横行結腸の脱出を認めた。全身麻酔下に手術を施行したところ右ポートサイトに直径約4cmのヘルニア門を認めた。腹膜および筋膜を縫合し閉創した。ヘルニアの原因の一つとしてはポートサイトの感染が考えられた。ヘルニアの防止のため, 10mmを超えるポートサイトの筋膜を縫合閉鎖することが重要だといわれているが, ポートサイトをドレーン孔に使う場合はさらにそれに伴う感染に十分な注意が必要と考えられた。

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