腹腔鏡下胆嚢摘出術における胆嚢動脈走行

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  • The Cystic Arterial Anatomy in Laparoscopic Cholecystectomy

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腹腔鏡下胆嚢摘出術を安全に施行するためにはCalot三角部の解剖を熟知し, 不用意な出血を起こさないことが大切である。今回われわれは胆嚢動脈の存在部位を予測することを目的とし, 当院で経験した腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した138例について, Calot三角内での胆嚢動脈走行のvariationを腹腔鏡の視点のみから5型に分類した。正常であるA型は94例の68.1%であり, 44例の31.9%に何らかの異常が認められた。内訳はB型 (胆嚢動脈が2本みられるもの) が27例 (19.6%) 。C型 (右肝動脈が胆嚢管に併走するもの) が7例 (5.1%), D型 (胆嚢動脈が胆嚢管前面を走行するもの) が2例 (1.4%) 。E型 (その他) が8例 (5.8%) であった。こうした解剖学的な走行異常を常に念頭におき, 本術式を施行することで, 不必要な合併症を回避することができると考えられた。

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