乳癌子宮転移の1例

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  • A Case of Metastatic Uterine Cancer from Breast Cancer

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症例は54歳, 女性。平成7年4月右乳癌の診断にて胸筋温存乳房切除術 (Bt+Ax+Ic) を行った。術後の病理学的診断では浸潤性乳管癌, T1N2M0 stageIIIAで, ホルモンレセプターは陽性であった。術後2年経過し不正出血を認めたため婦人科を受診し, 術前診断は子宮頸部癌で, 子宮両側付属器摘出・リンパ節郭清術を行った。病理診断にて筋層内に浸潤する硬癌ないし乳頭腺管癌を認め, 乳癌の子宮転移と診断した。本邦では子宮転移は稀な転移形式であり自験例を含め25例の報告を認めるのみである。記載のある24例中22例に細胞診でgroupIV以上を認めたが約1/5は確定診断されていない。組織型では13例が浸潤性乳管癌, 6例が特殊型で, 再発時期, 予後もさまざまである。乳癌の増加とともに今後子宮転移をきたす症例が増え, 肺, 骨転移以外の再発部位として考慮する必要があると思われる。

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