虫垂粘液嚢胞腺腫の3例

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  • Three Cases of Mucinous Cystadenoma of the Appendix

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抄録

虫垂粘液嚢胞腺腫の3例を経験した。症例1は62歳, 男性で右下腹部痛を主訴に来院, 急性虫垂炎の診断で緊急手術となった。虫垂は粘液に覆われて腫大していた。虫垂切除施行。症例2は67歳, 男性で右下腹部痛を主訴に来院。急性虫垂炎の診断で緊急手術となった。虫垂は壊死を伴い周囲組織との癒着が著明であった。虫垂切除, ドレナージを施行。症例3は79歳の女性で, 約3カ月続く右下腹部痛を主訴に来院。精査の結果回盲部粘膜下腫瘍の診断で手術となった。術中壁が不整で腫脹した虫垂を認め, 悪性腫瘍を疑い回盲部切除, リンパ節郭清を施行。3例ともに術後病理診断の結果虫垂粘液嚢胞腺腫であった。以上のように虫垂粘液嚢胞腺腫は術前診断が難しく, 腹部所見より急性虫垂炎として手術されることも多い。急性虫垂炎の手術の際, 本疾患も念頭に入れるべきであると考えた。

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