日本近海産の珍らしいイカ類について III : 寒天様物質に包まれたホウズキイカ類の 1 種

書誌事項

タイトル別名
  • Rare and Interesting Squid from Japan III : A Cranchiid Squid Encased in a Gelatinous Matter
  • 日本近海産の珍らしいイカ類について-3-寒天様物質に包まれたホウズキイカ類の1種(短報)〔英文〕
  • ニホン キンカイサン ノ メズラシイ イカルイ ニ ツイテ 3 カンテン ヨウ ブッシツ ニ ツツマレタ ホウズキイカルイ ノ 1シュ タンポウ エイブン

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説明

昭和47年7月日本東方沖で調査船開洋丸によって, 水深0-62mで採集されたサメハダホウズキイカ科の1種(4個体)が, 外套膜全体を寒天様物質で覆われているのが見つかった。標本は何れも幼形と認められるので, 種名は決定できないが, このような発育期に充てられた"属"Sandalopsに適合すると思われる。従来報告されたイカ類の浮遊機構としては, 体内空所にアンモニアガスを保持する(サメハダホウズキイカ科)か, 体組織内にゼラチン質を含む(ヒロビレイカ, ユウレイイカ等)事などが知られているがが, 体全体が寒天質の"鞘"に包まれている例はこれまで報告がない。これは浮遊卵塊が同様に寒天質に包まれる例がある所から, 明らかに浮遊し易いように適応したと思われる。

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