高分解能ガスクロマトグラフィー/質量分析法による臭素化ダイオキシン類分析におけるガスクロマトグラフ注入口での熱分解反応について

書誌事項

タイトル別名
  • Study of thermal decomposition at a GC injector in an analysis of PBDDs/PBDFs by high-resolution GC/MS
  • コウ ブンカイノウ ガス クロマトグラフィー シツリョウ ブンセキホウ ニ ヨル シュウソカ ダイオキシンルイ ブンセキ ニ オケル ガスクロマトグラフ チュウニュウグチ デ ノ ネツ ブンカイ ハンノウ ニ ツイテ

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抄録

今回著者らは高分解能ガスクロマトグラフィー/質量分析法(GC/MS)を用いた臭素化ダイオキシン類の測定におけるスプリットレス注入法による注入時の熱分解反応について検討した.その結果,臭素化ダイオキシン類の測定において,GC注入口における十分な気化効率保持のための全温度範囲で,臭素化ダイオキシン類の脱臭素化体化合物が検出された.これらは得られたマススペクトルやGC保持時間及びクロマトピーク波形等の情報から考えて,注入時の瞬間気化時の熱分解反応生成物と考えられる.しかし,この熱分解反応は,同一設定及び条件下での異なるシステム間でその反応挙動が異なることも確認された.このことから,注入口内の微妙な環境の相違が,臭素化ダイオキシン類の熱分解挙動に大きく影響することが推測される.したがって,高分解能GC/MSを用いた臭素化ダイオキシン類の測定を実施する際は,最初に注入時の熱分解挙動を確認し,定量分析に影響するほどの熱分解が確認された場合には,注入口内環境の改善が必要である.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 52 (7), 505-512, 2003

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (19)*注記

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