同位体希釈法による農地土壌中の可給性カドミウム量の評価

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タイトル別名
  • Determination of Labile Cadmium in Arable Soils by Isotope Dilution Method
  • ドウイタイ キシャクホウ ニ ヨル ノウチ ドジョウチュウ ノ カキュウセイ カドミウムリョウ ノ ヒョウカ

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抄録

非汚染土壌中の可給性Cdの総量を評価する目的で,113Cdを用いた同位体希釈法による評価法を検討した.本手法は,E値(同位体交換可能なCd量)法と同位体交換速度(IEK)手法を含む.113Cd液をスパイクし,土壌液相中の113Cd/114Cd比の時間変化を測定した.土壌液相(Cd濃度0.1 ng mL−1)中の113Cd/114Cd比は,分光干渉を補正することにより,相対標準偏差で5% 以下の精度で測定できた.供試土壌のE値は,スパイク1分後から1日の間に急上昇し,7日目以降は全Cd濃度の約50% に相当する0.11 μg g−1で安定した.土壌液相中の113Cd/114Cd比の減少速度は,IEK式に適合した.long-term IEK(1分∼15日)により推算したE値は実測値と一致した.short-term IEK(<100分)により推算したE値も,15日までのE値の実測値と一致した.すなわち,スパイク後100分程度の同位体比データから非汚染土壌のE値が推算できる.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 56 (12), 1081-1087, 2007

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (54)*注記

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