人工海水を泳動液とするキャピラリーゾーン電気泳動法による海水中の微量無機陰イオンの定量

  • 福士 惠一
    神戸大学海事科学部海洋情報科学講座
  • 横田 久里子
    神戸大学海事科学部海洋情報科学講座 現在所属 千葉科学大学危機管理学部環境安全システム学科
  • 中山 雄介
    神戸大学海事科学部海洋情報科学講座 現在所属 アークレイ株式会社
  • 石尾 暢宏
    神戸大学海事科学部海洋情報科学講座
  • 宮道 隆
    神戸大学海事科学部海洋情報科学講座 現在所属 産業技術総合研究所関西センター

書誌事項

タイトル別名
  • Determination of Trace Inorganic Anions in Seawater by Capillary Zone Electrophoresis with Artificial Seawater as Background Electrolyte
  • ジンコウ カイスイ オ エイドウエキ ト スル キャピラリー ゾーン デンキ エイドウホウ ニ ヨル カイスイチュウ ノ ビリョウ ムキ インイオン ノ テイリョウ

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説明

キャピラリーゾーン電気泳動法による海水中の微量無機陰イオン定量法について述べた.泳動液として人工海水を用いることにより,海水試料中の高濃度塩化物イオンの妨害を受けずに,臭化物,亜硝酸,硝酸イオンを同時定量できた.本法は試料中の塩分の影響を受けないため,河川水,雨水等の海水以外の環境水にも適用できた.次いで,オンライン濃縮法として一時的等速電気泳動(TITP)を利用することにより,亜硝酸及び硝酸イオンの高感度同時定量法を確立した.本法による亜硝酸及び硝酸イオンの検出限界(LOD,S/N=3)は,それぞれ2.7,3.0 μg/lであった.本法による沿岸海水中の亜硝酸及び硝酸イオン定量結果は,ナフチルエチレンジアミン吸光光度法による結果とよく一致した.更に,リン酸イオンをターミナルイオンとするTITPを用い,ヨウ化物及びヨウ素酸イオンの同時定量法を確立した.本法によるヨウ化物及びヨウ素酸イオンのLODは,4.0,5.0 μg/lであった.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 54 (8), 665-677, 2005

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (82)*注記

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