イオンクロマトグラフィーによる水中の残留塩素と他の陰イオンとの同時定量

  • 李 卉
    東京都立科学技術大学大学院工学研究科
  • 野々村 誠
    東京都立科学技術大学大学院工学研究科 東京都立産業技術研究所製品技術部
  • 伊藤 紀子
    東京都立科学技術大学大学院工学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Simultaneous determination of residual chlorine and other anions in water by ion chromatography
  • イオン クロマトグラフィー ニ ヨル スイチュウ ノ ザンリュウ エンソ ト タ ノ インイオン ト ノ ドウジ テイリョウ

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抄録

電気伝導度検出器を用いたイオンクロマトグラフィー(IC)で,水中の残留塩素と他の陰イオンとの同時定量法を検討した.水中の残留塩素とp-トルエンスルホンアミド溶液を反応させ,生成したクロラミンTにシアン化カリウム溶液を加えて塩化シアンとし,これをシアン酸イオンに酸化してIC法で分析することにより,残留塩素を定量できる.生成したシアン酸イオンは4時間以上安定で,他の陰イオンと十分に分離されるので,同時定量できる.残留塩素0.02~2.0 mg l-1の範囲で生成したシアン酸イオンのピーク面積と良好な直線性を示し,相関係数は0.9999である.本法による残留塩素0.1 mg l-1の相対標準偏差は3.56% である.また,IC法及びジエチル-p-フェニレンジアミン(DPD)吸光光度法で水道水中の残留塩素を定量した結果,よく一致していた.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 52 (9), 819-824, 2003

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (39)*注記

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