不活性ガス融解‐赤外線分析法のための酸素校正用の純物質に関する研究

  • 内原 博
    株式会社堀場製作所分析アプリケーションセンター
  • 阪倉 誠司
    株式会社堀場製作所分析アプリケーションセンター
  • 坂東 篤
    株式会社堀場製作所分析アプリケーションセンター

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of Pure Substances as Oxygen Reference Materials for Inert Gas Fusion Infrared Absorption Method
  • 不活性ガス融解-赤外線分析法のための酸素校正用の純物質に関する研究
  • フカッセイ ガス ユウカイ セキガイセン ブンセキホウ ノ タメ ノ サンソ コウセイヨウ ノ ジュンブッシツ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

不活性ガス融解-赤外線吸収法で固体試料中の酸素・窒素の定量を行うため,検量線作成用に日本鉄鋼連盟の鋼中ガス分析用管理試料(JSS GSシリーズ)や日本鉄鋼認証標準物質(JSSシリーズ)又は,日本セラミックス協会標準物質(JCRMシリーズ)などが用いられている.しかし,近年,より不確かさの小さな定量値が求められているため,検量線の作成に純度の高い化学物質を用いる方法が検討され,窒素分析では硝酸カリウムを標準溶液として用いる分析法がJIS化(G 1228 : 1997,付属書5)された.しかし,酸素分析においては,JIS Z 2613 : 1992の通則が存在するが,標準物質に関しての記載はされておらず研究報告も少ない.また,標準ガスを用いて測定装置を校正する方法もあるが,日常的に使用するには操作方法が通常分析法と異なり煩雑なため,一般には普及しておらず日常的に容易に入手でき,操作も通常の鉄鋼試料の分析と同様に行える校正用の試料が求められている.今回,著者らは鉄鋼中の酸素分析の日常管理に用いられている不活性ガス融解-赤外線吸収法において,500 μg/g以下の各校正濃度における標準偏差を2 μg/g以下とするために,高純度化学物質の選択と分析条件に関して検討した結果について報告する.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 59 (7), 605-611, 2010

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (8)*注記

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