キャピラリー電気泳動法による高温酸化物超伝導体中のタリウムの価数分析

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タイトル別名
  • Determination of Average Valence of Thallium in Superconductors Having High Critical Temperature by Capillary Electrophoresis
  • キャピラリー デンキ エイドウホウ ニ ヨル コウオン サンカブツ チョウデンドウタイ チュウ ノ タリウム ノ カスウ ブンセキ

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抄録

必要試料量がnlレベルであるキャピラリー電気泳動法により,高温酸化物超伝導体中のTlの価数分析法を開発した.四ホウ酸ナトリウム十水和物を泳動液に用い,アコイオン自体に紫外吸収を示すTl(I) はTlとして印加電圧25.0 kVで泳動させ,波長215 nmでUV法により直接検出した.塩酸に溶解させているTl(III) はTlCl63-として印加電圧-30.0 kVで泳動させ,波長242 nmで直接検出した.共存イオンはイミダゾールを用い,間接紫外吸光法により定量した.実試料は,Tl系高温酸化物超伝導体0.20 mgを0.01 MのHClに溶解させて用いた.測定した2種類の試料はともに97% がTl(III) という結果になった.本法を用いることで従来の方法よりも必要とする試料量を約20分の1に下げることができた.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 55 (3), 163-169, 2006

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (14)*注記

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