微量フロー滴定分析法の開発と酸塩基滴定への応用

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タイトル別名
  • Development of a micro-flow titration method and application to acid-base titration
  • ビリョウ フロー テキテイ ブンセキホウ ノ カイハツ ト サンエンキ テキテイ エ ノ オウヨウ

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容量分析法の簡便化,迅速化,自動化及び省力化を含む高機能化を目的として,送液ポンプの流量比に基づくフロー滴定システムの構築と応用について検討した.フロー滴定分析法は,連続して流れる試料液,滴定剤溶液の正確な流量制御を基本原理としている.2台の送液ポンプを用いてそれらの流量を変化させながら試料液(被滴定液)と滴定剤(滴定液)を送液し,流れ内において混合・反応させ,指示薬の変色を用いて試料液中の分析対象物質濃度を流量比から定量する容量分析法である.各種酸塩基滴定を通して本法の性能評価を行い,従来法との比較を行った.酸塩基指示薬としてフェノールフタレイン,あるいはクレゾールレッドを試料液又は滴定剤へ添加したところ,強酸,弱酸を問わず検討したすべての系において直線性の高い検量線が得られた.また,終点検出の相対標準偏差は0.3% 未満であった.更に,滴定剤に2種類の指示薬を用いる多塩基酸・多酸塩基の連続滴定法について検討した.炭酸塩の分析ではブロモクレゾールグリーンとフェノールフタレインを指示薬として用い,炭酸イオン,重炭酸イオンに由来する二つの当量点を一試料測定で検出できた.<br> 本法を市販されている食酢の分析に適用したところ,従来法により決定した酢酸濃度と良好な一致を得た.1試料測定当たりの廃液量は50 ml程度から100 μl程度まで大幅に低減化することができ,フロー滴定分析法により全操作の自動化,試料・廃液量の大幅な低減化,滴定時間の短縮等の高機能化を達成した.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 53 (1), 1-6, 2004

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (23)*注記

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