書誌事項
- タイトル別名
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- Extraction of lanthanoids(III) with several .BETA.-diketones and the formation of aqueous chelates
- β-ジケトン類によるランタノイド(III)の抽出と水相内キレート生成
- ベータ ジケトンルイ ニ ヨル ランタノイド 3 ノ チュウシュツ ト スイソウ ナイ キレート セイセイ
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抄録
一連のランタノイド(III)をアセチルアセトン(Haa),ベンゾイルアセトン(Hbza),ベンゾイルトリフルオロアセトン(Hbfa)とヘキサフルオロアセチルアセトン(Hhfa)で抽出し,抽出定数(Kex=[LnA3]o[H+]3[Ln3+]-1[HA]o-3)を算出した.いずれのβ -ジケトンによる抽出であっても抽出定数はランタノイドの原子番号の増加に伴って増加するが,その変化の度合はHaa─~Hbza>Hbfa>Hhfaの順であった.つまり,F原子を多く有するβ -ジケトンほど抽出定数のランタノイド間の差は小さい.更に水に溶けやすいHaaとHhfaについて広いA-濃度範囲にわたって分配比を測定し,水相内錯体の安定度定数と抽出種の2相間分配定数を,また電位差滴定法でも第1次と2次錯体の安定度定数を算出した.水相内錯体の安定度定数はaa錯体ではランタノイド系列の原子番号の増加とともに増加するが,hfa錯体の安定度定数は原子番号が変化してもほとんど変化しなかった.それに対し,抽出錯体LnA3の2相間分配定数は,aa錯体もhfa錯体も原子番号の増加とともに増加した.したがって,Haaによる抽出定数がランタノイドの原子番号の増加とともに増加するのは,β3とKdmの両方が大きく変化するためであるが,Hhfaによる抽出定数があまり変化しないのは,β3が変化しないことが大きく寄与していると結論された.<br>
収録刊行物
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- 分析化学
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分析化学 53 (11), 1199-1206, 2004
公益社団法人 日本分析化学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204356334464
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- NII論文ID
- 110002909973
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- NII書誌ID
- AN00222633
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- COI
- 1:CAS:528:DC%2BD2cXhtVWjtbjK
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- NDL書誌ID
- 7149197
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- ISSN
- 05251931
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- NDL-Digital
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可