セミミクロ定量分析実験のための小型電気化学分析装置の開発

  • 鈴木 保任
    山梨大学大学院医学工学総合研究部工学学域
  • 伊藤 隆之
    山梨大学大学院医学工学総合研究部工学学域
  • 深沢 二夫
    山梨大学大学院医学工学総合研究部工学学域
  • 川久保 進
    山梨大学大学院医学工学総合研究部工学学域
  • 岩附 正明
    山梨大学大学院医学工学総合研究部工学学域

書誌事項

タイトル別名
  • Compact electroanalytical instruments for quantitative semimicro analysis experiments
  • セミミクロ テイリョウ ブンセキ ジッケン ノ タメ ノ コガタ デンキ カガク ブンセキ ソウチ ノ カイハツ

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説明

学生実験などの多数の繰り返し実験でも環境負荷を抑えられる,セミミクロ定量分析実験に適合した小型の電解重量分析装置及び定電流電量滴定装置を開発した.電解重量分析装置は,可変電圧電源と電子負荷回路を有しており,電解電位と電流をそれぞれ制御できる.組み込み用コントローラーと液晶ディスプレイ(LCD)により,電位及び電流を表示できるようにした.硫酸銅(II)五水和物中の銅の定量に応用し,良好な結果が得られた.電量滴定装置は,電解用の定電流電源,指示回路用の定電圧電源及び指示電流を増幅し,取り込むための回路を内蔵している.また,指示電流値と電解時間は,コントローラーによりLCDに表示される.応用例として,ヨウ化カリウム溶液の定電流電解によりヨウ素を発生させ,チオ硫酸イオンを定量した.その結果,良好な精確さが得られた.いずれも試料及び試薬量を約1/5~1/10に低減することに対応できただけでなく,装置の大きさや消費電力も大幅に減少することができた.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 53 (11), 1303-1308, 2004

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (13)*注記

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