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- 渡邉 賢
- 東北大学大学院工学研究科 附属超臨界溶媒工学研究センター 東北大学大学院環境科学研究科
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- 松田 誌穂
- 東北大学大学院環境科学研究科
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- 北島 治之
- 東北大学大学院環境科学研究科
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- SMITH, Jr. Richard Lee
- 東北大学大学院工学研究科 附属超臨界溶媒工学研究センター 東北大学大学院環境科学研究科
書誌事項
- タイトル別名
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- Continuous Process for HMF Production from Cellulose with Ionic Liquid ([BmIm]Cl)-Water Mixtures
説明
<p>ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)は来たるバイオマス社会においてセルロースから誘導できる基幹物質である。セルロースからHMFへと変換するプロセスは,(1)セルロースからグルコースへの加水分解,(2)グルコースからフルクトースへの異性化(3,)フルクトースからHMFへの脱水反応の3段階とみなすことができる。ステップ1および3は酸性触媒により加速され,またステップ2は塩基性触媒により促進される。HMFの収率を高めるためにはいずれのステップも最適化する必要がある。本研究では,HMF収率の向上を目指し,イオン液体-水共存系におけるグルコースの異性化反応(ステップ2)ならびに酸触媒を用いたフルクトースの脱水反応(ステップ3)に与える水の影響を検討した。35 wt%の水が共存した系において異性化を検討したところ,炭酸マグネシウムが本研究で採用した塩基性添加物の中では最も効果が高く,120℃,30 minの反応において23.1 mol%の収率でフルクトースが得られた(選択率85.3 mol%)。Amberlyst 15を添加した系でのフルクトースの脱水反応は,水の添加により反応速度が低下したものの,グルコースの共存により反応が阻害されることはなかった。本研究の成果をもとにセルロースからHMFへの3ステップ連続プロセスに対し収率を試算したところセルロース基準で32 mol%のHMFを生産できる可能性が示された。</p>
収録刊行物
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- 日本エネルギー学会誌
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日本エネルギー学会誌 96 (10), 417-429, 2017
一般社団法人 日本エネルギー学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204357395072
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- NII論文ID
- 130006188597
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- ISSN
- 18826121
- 09168753
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可