胸腔鏡下の術野展開と取り出しに工夫を要した巨大神経鞘腫の1切除例

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  • A case of huge schwannoma treated with a new technique involving a novel operational field and extraction by thoracoscopic surgery

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抄録

症例は78歳女性.個別健診の胸部レントゲン写真にて異常陰影を指摘され,当院を受診した.胸部CT検査では縦隔の食道・左心房・椎体に囲まれる部位に6×5×11 cmの腫瘤性陰影を認めた.MRI検査ではT2強調像では辺縁が低信号を呈し,内部が高信号を呈していた.以上から神経原性腫瘍疑いにて胸腔鏡手術を行った.長径11 cmの巨大な腫瘍は表面平滑かつ弾性硬であり鉗子による把持が困難であったため,エンドループ®を用いた吊り上げ展開法にて術野展開を行った.また巨大であったため肋間からの胸腔外への摘出は不能と判断し,肋弓下より経横隔膜経路にて腫瘍を摘出した.巨大な縦隔腫瘍に対して行った吊り上げ展開法による術野展開と経横隔膜経路での摘出は有用であった.

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