胸腺原発粘表皮癌の1切除例

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  • A case of mucoepidermoid carcinoma of the thymus

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抄録

症例は71歳,女性.近医胸部X線と胸部CTで縦隔の異常陰影を指摘され経過観察としていたが増大傾向を認めたため当科紹介となり前縦隔腫瘍の診断にて手術を施行した.腫瘍は境界明瞭な充実性腫瘤であったが一部被膜を超えて右肺上葉に癒着しており,腫瘍摘出術と右上葉合併部分切除を施行した.なお,術前の各種腫瘍マーカーは正常値であった.切除標本の病理学的診断は胸腺原発粘表皮癌であった.術後経過は良好であり,第4病日に退院したがsurgical marginが陽性だったため腫瘍床へ放射線療法を施行した.胸腺原発の粘表皮癌は極めて稀な疾患であり,その標準治療法はまだ確立されていない.文献的考察を加え報告する.

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参考文献 (15)*注記

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