dumbbell型を呈した転移性胸壁腫ようの1切除例

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タイトル別名
  • A case of metastatic chest wall tumor showing dumbbelled tumor

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抄録

症例は57歳, 男性. 1995年に鼻咽頭癌にて腫瘍摘出術および放射線治療を施行後, 1997年より2004年までに左第7肋骨, 左壁側胸膜の転移に対して手術療法, 胸椎 (Th7, 8), 左大腿骨骨幹部, 腹部傍大動脈部の転移に対して放射線療法を行い, 間歇的に化学療法を施行されてきた. 2004年7月ごろより左胸側背部痛の出現を認めたため胸部CTを施行したところ, 左第7肋骨の前側方の切除断端部位と左第8肋骨背側部から第7肋間の傍脊柱領域にかけての壁側胸膜に不整な肥厚像を認めた. MRIとthin slice CTで傍脊柱領域の胸膜肥厚は左第7,8胸椎椎間孔に伸展し脊柱管内で腫瘤を形成していた. 後方からの左片側椎弓切除と側方開胸下に各腫瘍を切除し, いずれも鼻咽頭癌の転移の診断を得た. 傍脊柱領域の胸壁腫瘍は, 神経原性腫瘍以外でも, MRIやthin slice CTにより椎間孔や脊柱管内の検索を行う必要があると考えられた.

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参考文献 (16)*注記

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