CTによる良悪性鑑別が難しい末梢肺の結節性病変に対しFDG集積を診断の一助に手術を施行した2例

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  • Two surgical cases of small pulmonary nodules in which preoperative FDG-PET was carried out for differentiating between malignant and benign diseases

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FDG-PETはCTよりも肺結節性病変の良悪性診断能に優れるとされるが, 偽陽性と偽陰性病変の存在が問題となっている. 今回, CTによる良悪性鑑別が難しい末梢肺の結節性病変に対して, FDG集積を診断の一助に手術を施行した2例を経験したので報告する. 症例1は58歳男性. 左S9ブラ周囲の長径20mmの不整形索状影および結節性病変で, CTでは炎症性病変が疑われた. FDG-PETで同部にSUV2.6の集積を認め肺癌が疑われた. 肺部分切除を行い, 術中迅速病理診断で扁平上皮癌と診断され, 左下葉切除術 (ND2a) を施行した. 症例2は31歳男性. 左S1+2の直径15mmの不整形結節で, CTから腺癌が疑われた. FDG-PETで同部にSUV2.3の集積を認めた. 肺癌を否定できず肺部分切除を行ったが結核腫であった. 症例1では非典型的な画像所見を呈する肺癌の診断にFDG-PETが有用であった. 症例2ではCTから肺癌が最も疑われたが, FDG-PETから肺癌を否定し結核腫と診断することが難しい症例であった.

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