FDG-PETにおいて軽度の集積率増加を示した胸腺原発Mucoepidermoid carcinomaの一切除例

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  • A resected case of mucoepidermoid carcinoma of the thymus which presented with a low SUVmax on FDG-PET

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抄録

症例は60歳女性.検診で胸部異常陰影を指摘された.胸部CTおよびFDG-PETを施行され,胸腺腫を疑われて紹介受診した.前医の胸部CTおよび術前に施行した胸部MRIにおける限局性非浸潤性所見と,FDG-PETにおいてSUVmax 3.4とごく軽度の集積率増加であったことから,正岡分類I期の非浸潤性胸腺腫と術前診断し手術を行った.術後病理組織検査によって胸腺原発のLow-gradeのmucoepidermoid carcinomaであり,Stage Iで完全切除されていることがわかった.術前のPET所見において既報告例と異なり軽度の集積率増加しか示さなかったのは,本症例がLow-gradeであったことが原因と推察された.胸腺原発のmucoepidermoid carcinomaは稀な疾患で,その予後は組織学的悪性度と臨床病期の各々と相関するとされており,本症例は良好な予後が期待され経過観察を行っている.

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