術後に抗利尿ホルモン分泌異常症候群(SIADH)を発症した肺腺癌の2例

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  • Two cases of pulmonary adenocarcinoma developing syndrome of inappropriate secretion of antidiuretic hormone (SIADH) postoperatively

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<p>症例1は71歳,女性.CT検査で右肺下葉結節を指摘された.精査にて肺腺癌と診断され,胸腔鏡下右肺下葉切除術を施行した.病理診断では肺腺癌pT2aN2M0 stageIIIAであった.術後第4病日に血液検査で著明な低Na血症を認め,精査にてSIADHと診断した.症例2は82歳,女性.左肺腺癌術後のCT検査で,右肺上葉の結節を指摘された.その後,結節の増大を認め,診断・治療を目的として胸腔鏡下右肺部分切除術を施行した.病理診断は肺腺癌であった.術後第1病日に血液検査で低Na血症を認め,精査にてSIADHと診断した.症例1,2ともに水制限と高張食塩水の輸液で血清Na値は正常化した.小細胞肺癌では,腫瘍随伴症候群としてSIADHを発症することは知られているが,非小細胞肺癌において発症することは稀である.今回,肺腺癌術後にSIADHを来たした2症例を経験したので報告する.</p>

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