脳梗塞急性期血栓溶解療法における拡散強調MRI画像の有用性

  • 出口 一郎
    埼玉医科大学国際医療センター神経内科・脳卒中内科
  • 内野 晃
    埼玉医科大学国際医療センター画像診断科
  • 根本 学
    埼玉医科大学国際医療センター救命救急科
  • 棚橋 紀夫
    埼玉医科大学国際医療センター神経内科・脳卒中内科

書誌事項

タイトル別名
  • Usefulness of diffusion-weighted MRl for thrombolytic therapy of acute cerebrai infarction

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説明

拡散強調MRI画像(DWI)は,急性期の虚血脳組織における水分子の拡散(ブラウン運動)の低下を検出することで急性期脳梗塞を分の単位で高信号域として描出することができ,急性期脳梗塞の診断に広く応用されている。更に脳梗塞急性期症例における血栓溶解療法の適応選択に,灌流画像とDWI所見を組み合わせたdiffusion-perfusion mismatch(DPM)や,臨床的重症度とDWI所見を組み合わせたclinical-diffusion mismatch(CDM),MR angiography(MRA)での主幹動脈病変の有無とDWI所見を組み合わせたMRA-diffusion mismatch(MDM)など,DWIを応用した新しい概念が提唱され,急性期血栓溶解療法の患者選択における有用性についての検討も行われている。本稿では,脳梗塞急性期症例におけるDWIの有用性およびDWI所見を応用したDPM,CDM,MDMについて概説する。

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参考文献 (57)*注記

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