血中SHAP濃度の疾患マーカーとしての有用性―ヒアルロン酸に比較して

  • Zhuo Lisheng
    Research Complex for Medicine Frontiers, Aichi Medical University
  • Kimata Koji
    Research Complex for Medicine Frontiers, Aichi Medical University

書誌事項

タイトル別名
  • Serum Level of SHAP as a Disease Marker: A Comparison with Hyaluronan
  • 血中SHAP濃度の疾患マーカーとしての有用性--ヒアルロン酸に比較して[含 英語文]
  • ケッチュウ SHAP ノウド ノ シッカン マーカー ト シテ ノ ユウヨウセイ ヒアルロンサン ニ ヒカク シテ ガン エイゴブン

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抄録

血中ヒアルロン酸(HA)濃度は様々な炎症性疾患や悪性癌の病態進展に関連すると報告されている。臨床では、血中HA濃度が関節リウマチや肝硬変のバイオマーカーとして利用されている。関節滑膜での産生の増加、肝臓類洞内皮での取り込みと分解除去の低下がそれぞれの病態におけるHA濃度上昇の原因である。我々は、炎症時血清由来ヒアルロン酸結合タンパク質SHAP (血清成分インター-α-トリプシンインヒビタ-ファミリー分子の重鎖サブユニットそのもの)がHAに共有結合し、その生物活性を改変し、炎症反応の制御に関与することを見出した。いくつかの疾患において、血中SHAP濃度とHA濃度を測定、比較した結果、SHAP濃度が疾患の段階や他の関連バイオマーカーにより良く関連することが分かった。本稿はこれらの実験結果をまとめ、SHAPはHAより優れたバイオマーカーであることを提唱する。

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参考文献 (57)*注記

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