書誌事項
- タイトル別名
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- Critically Ill or Injured Children Should Be Centralized in Pediatric Intensive Care Unit
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説明
【背景】小児重症患者は,小児集中治療室(pediatric intesive care unit; PICU)に集約して治療を行うことで治療成績の向上が得られることが海外において証明されているが,日本では小児重症患者の集約化が進んでいない。本研究では,成人を中心に診療している救命救急センターの集中治療室(intensive care unit; ICU)における小児重症患者管理と,PICUにおける小児重症患者管理について,その転帰を比較することを通して,小児重症患者の集約化の必要性を明らかにした。【対象と方法】2001年 1 月から2006年12月までの 6 年間に人工呼吸管理を要した15歳未満の小児患者を重症例として抽出し,ICUで管理した群(ICU群)とPICUに集約して管理した群(PICU群)に分けて,実死亡率とPediatric Index of Mortality 2(以下PIM2と略す)による予測死亡率の比較を行った。【結果】調査期間中のICU群は22例,PICU群は11例で,死亡例はそれぞれ 6 例, 1 例であった。ICU群の実死亡率は27.3%であり,PIM2による予測死亡率24.5%とほぼ同程度であった。一方,PICU群の実死亡率は9.1%であり,予測死亡率29.6%を大幅に下回っていた。【結論】小児重症患者をPICUに集約することで,救命率向上が期待できる。そのためには,広域搬送システムの構築が必要である。
収録刊行物
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- 日本救急医学会雑誌
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日本救急医学会雑誌 19 (4), 201-207, 2008
一般社団法人 日本救急医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204370350592
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- NII論文ID
- 130004542195
- 10024372111
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- NII書誌ID
- AN10284604
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- ISSN
- 18833772
- 0915924X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可