正規化変換を用いた総括的な多変量正規性検定統計量の改良

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タイトル別名
  • AN IMPROVEMENT OF MULTIVARIATE JB TYPE TEST STATISTIC BY NORMALIZING TRANSFORMATION
  • セイキカ ヘンカン オ モチイタ ソウカツテキ ナ タヘンリョウ セイキセイ ケンテイ トウケイリョウ ノ カイリョウ

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抄録

本論文では得られた多次元データが正規分布に従うかを調べる多変量正規性検定について考える.標本積率を用いた正規性の検定は多く提案されている中で,Srivastava(1984)の多変量歪度,多変量尖度をもとにした総括的な検定統計量(MJB_1)がKoizumi,Okamoto and Seo(2009)で提案されている.このMJB_1は極限分布であるχ^2分布の自由度がデータの次元pに依存しており,pが大きい状況下においては歪度の影響が強くなることが懸念される.そこで,本論文においては,齋藤,澄川,小泉,瀬尾(2011)で導出された正規化変換を用いることによる極限分布の自由度が次元数に依存しない検定統計量MJB_2に注目する.この統計量MJB_2はシミュレーションの結果から第1種の過誤の確率が大きくなる傾向が見られるため,その近似精度を改良するためにMJB_2の期待値の漸近展開を与え,漸近バイアスを補正した検定統計量cMJBとKoizumi,Hyodo and Pavlenko(2013)によって提案されているF分布を用いた近似を適用した検定統計量mMJBを提案する.最後にモンテカルロ・シミュレーションにより,それらの統計量の近似精度の比較を行う.

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