相対射影追跡法の関数データへの拡張

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タイトル別名
  • AN EXTENSION OF RELATIVE PROJECTION PURSUIT TO FUNCTIONAL DATA
  • ソウタイ シャエイ ツイセキホウ ノ カンスウ データ エ ノ カクチョウ

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抄録

本論文では,射影追跡法の拡張として提案された相対射影追跡法(Mizuta,2002a)を,関数データ解析(Ramsay,1982;Ramsay&Silverman,1997)の手法に拡張した関数相対射影追跡法を新たに提案し,数値実験と実データへの適用例を通じて,その有用性を示す.従来の射影追跡法を関数データ解析に拡張した関数射影追跡法が,Nason(1998)によって提案されている.この手法は,関数データを低次元空間に射影した際に,正規分布から最も離れた構造を検出するため,正規分布以外の構造から離れた構造を検出できない.これに対し,関数相対射影追跡法は,正規分布の代わりに解析者が興味のない関数データを定義し,その集合のデータ構造から最も離れている「興味深い」構造を探索する手法である.例えば,関数データのある部分集合の特徴を探索する場合に,その上位集合である関数データ全体の構造と比べて,部分集合に特有の特徴(上位集合との違いが最も大きい関数の一部分や周期)を検出することができる.数値実験により,関数射影追跡法では検出できないデータ構造を提案手法が検出した結果を示す.また,実データへの適用例として,イギリスで実施されたNational study of health and growth(Holland et al.,1999a,b)の小児の成長曲線のデータを解析し,5歳時に低身長であった女児の特徴を検出した結果を示す.

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