九州中部山岳地帯におけるアカマツ-ツガ・モミ二次林の林分構造

書誌事項

タイトル別名
  • Stand structure for secondary Pinus densiflora-Tsuga sieboldii & Abies firma forests in the central mountainous area of Kyushu, southern Japan
  • キュウシュウ チュウブ サンガク チタイ ニ オケル アカマツ ツガ モミ 2

この論文をさがす

説明

発表段階の異なるアカマツ-ツガ・モミ二次林3林分(林齢70年以上)の種優占度,サイズ構造,胸高直径-樹高関係について調査した。いずれの林分も林冠層はアカマツおよびツガ・モミで構成されていた。種優占度は林分発達に伴い,アカマツで減少し,ツガ・モミ,高木性広葉樹で増加した。林分発達に伴うアカマツとツガ・モミとのサイズ差(上方四分位値の差)は,直径で増加,樹高で一定の後,減少した。片対数軸表記による直径分布はシグモイド型もしくは下に凸型を,樹高分布はシグモイド型もしくは二山型を示し,両サイズ分布とも林分発達に伴いサイズ階層が発達した。直径-樹高関係を逆数式で調べた結果,下層木の相対的樹高成長を表すパラメータAは各林分ともほぼ同じであったが,樹高の上限値を表すパラメータH^*は1林分で大となった。アカマツ壮齢林(林齢39〜71年)のデータを加えて検討した結果,当地域のアカマツ林は,林齢70年以降,アカマツとツガ・モミとの樹高差が林分発達とともに小さくなり,光を巡る種間競争の結果,ツガ・モミ林へ移行すると推測された。

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (33)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ