分子内[2+2]光付加環化反応によるクラウノファン類の合成と錯形成能

書誌事項

タイトル別名
  • Synthesis of Crownophanes by Means of Intramolecular [2+2] Photocycloaddition of Styrene Derivatives and Their Complexing Ability

抄録

スチレン誘導体の分子内[2+2]光付加環化反応により,クラウンエーテルとシクロフアンの融合した化合物を高効率に合成する方法を開発し,クラウノファンと命名した.固-液抽出実験により,原型のクラウノファンの高いリチウムイオン親翻性を見いだした。そこで,いくつかの知見に基づいてリチウムイオン選択性の更なる向上を目指し,クラウノブアンの構造へ簡便かつ適切な修飾を加えた結果,リチウムイオンを独占的かつ定量的に抽出することに成功した。また,リチウムイオンに適合するクラウンエーテル環を2個有するクラウノファンを合成し,これを担体として二塩基酸ニリチウム塩の選択的液膜輸送に成功した。さらに,硫黄原子あるいは窒素原子をクラウンエーテル環内あるいは側鎖に有するクラウノブアンの合成にも成功した。その中で,ビリジン環を芳香環の側鎖に持つものが,銀イオンを独占的かつ高効率に抽出することを確認した.一方,クラウンエーテル部位に第三級アミンを有するクラウノブアンをγ-CD存在下水中で合成することに成功した。

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