カーボンブラック粒子の水溶液分散系におけるζ-電位の成因

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タイトル別名
  • The Origin of the C-Potential on Carbon Black Particles Dispersed in Aqueous Solutions
  • カーボンブラック粒子の水溶液分散系におけるζ‐電位の成因

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ζ電位は固体粒子が溶液中へ分散するとき,粒子/溶液間に発生する界面動電位である。ζ-電位はコロイド分散系と密接な関係にあるが,その成因機構は現在,なお不明な点が多い。本研究はζ-電位の成因を解明するため,粉体としてカーボンブラック粒子を用い,種々の分散媒中でζ-電位(電気泳動法)を測定した。分散媒は酸,アルカリ,アルカリ金属塩化物,ハロゲン化ナトリウム,界面活性剤およびアルキルアミンなどの水溶液を用いた。測定結果から,ζ-電位の成因は粒子Stern層の表面電荷密度の大きさと,電気泳動時のすべり面の位置とが同時に関係することが推定できた。表面電荷は粒子ヘイオンの吸着や粒子上に存在する表面官能基の反応などで生ずる。すべり面は分散媒中のイオンの結晶半径や水和自由エネルギーが直接影響し,その位置はStern層表面から離れた拡散二重層内に存在する場合が多い。

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