スチレン-アクリルアミド共重合体ラテックスへのウシ血清アルブミンの吸着性

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タイトル別名
  • Adsorption of Bovine Serum Albumin onto Styrene-Acrylamide Copolymer Latex
  • スチレン アクリルアミド キョウジュウゴウタイ ラテックス エ ノ ウシ ケッ

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説明

スチレンーアクリルアミド共重合体(P(St/AAm))ラテックスへのウシ血清アルブミン(BSA)の吸着性をpHおよびイオン強度の関数として検討した。対照試料としてはポリスチレンラテックスを用いた。<BR>まず,P(St/AAm)ラテックスの表面特性を粘度およびζ-電位の測定などにより調べた。つぎに,このラテックス表面へのBSAの吸着性を調べ,その吸着等温線の平衡吸着量の値から,アクリルアミド(AAm)共重合量のもっとも大きいP(St/AAm20)ラテックスを除いて,BSAはその等電点付近(pH約5)においてはP(St/AAm)ラテックス上にside-on吸着していることが示唆された。また,BSA吸着量のpHおよびイオン強度依存性の測定結果から,BSAの最大吸着量はその等電点付近のpHで得られ,かっ最大吸着量を示すそのpHはイオン強度の増大とともに酸性側にシフトすることが認められた。さらに,P(St/AAm)ラテックスに対するBSA吸着量はポリスチレンラテックスの場合にくらべ,全pH領域でAAm共重合量の増加とともに減少し(とくに,イオン強度0.1の場合),アルカリ性側のpHではイオン強度の大小によらず吸着量が低下することが判明した。このことは,ラテックスの表面特性の研究結果から認められたように,P(St/AAm)ラテックス表面に存在する親水性のポリアクリルアミド層の効果によるものと思われる。

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