硫酸-ヨウ化水素混合水溶液による酸化マグネシウムの溶解反応

書誌事項

タイトル別名
  • Dissolution of MgO into the H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>-HI Acid Mixture
  • 硫酸‐よう化水素混合水溶液による酸化マグネシウムの溶解反応

説明

マグネシウム-硫黄-ヨウ素系熱化学法水素製造サイクルの要素反応として,H2SO4-HI混合水溶液によるMgOの溶解反応の研究を行なった。溶解速度を正確に測定するためにMgOの単結晶を用い,回転速度,温度,H2SO4,/HI比,H+濃度,反応の進行度を変えて実験を行ない,単結晶の重量減少からMgOの溶解速度を求めた。溶解速度が回転速度の影響をほとんど受けず,反応のΔEが大きい(64.9kJ・mol-1)ことから表面溶解反応が律速過程であることが明らかとなった。また,(i)H2SO4/HI比を変えたとき,この比が0.125より大きくなると溶解速度は一定となり,純H2SO4(aq)に対する値と等しくなること,(ii)溶解速度はH+濃度に対し,低濃度領域を除いて一次関数的依存性を示すこと,(iii)反応の進行にともなって溶解速度は共存物質の阻害効果を受けること,などの結果が得られたが,これらはいずれもH2SO4およびHIのMgO表面への吸着を考慮した反応機構によってよく説明された。ついで粒径の異なるMgO粉末について試験管中で混酸をかきまぜながら反応を行なわせ,その溶解に要する時間を求めたところ,粉末の代表径,形状因子を考慮することによって単結晶に関する実験の結果により矛盾なく説明された。

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