伝導度ストップトフロー法によるポリスチレンラテックス粒子に対する硫酸ドデシルイオンの吸・脱着の動力学

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タイトル別名
  • The Adsorption-Desorption Kinetics of Dodecyl Sulfate Ions to and from Polystyrene Latex Using the Electric Conductivity Stopped-flow Method

抄録

ポリスチレン (PS) ラテックス粒子に対する臨界ミセル濃度以下の硫酸ドデシル (DS) イオンの吸・脱着の動力学を伝導度ストップトフロー法を用いて25℃, pH5.9の条件下で検討した. 固/液界面における界面活性剤イオンの吸着速度を測定するために, 試料混合装置の不感時間は従来用いたものより短縮した. 試料混合装置により, 吸着速度漏定の場合は懸濁液と硫酸ドデシルナトリウム (SDS) 水溶液を高速混合し, 脱離の場合はSDSを含む懸濁液と脱イオン蒸留水を高速混合した. 伝導度は, 吸着過程では時間の経過とともに減少し, 脱離過程では増加した. これらの変化をデータ記憶装置を用いて追跡した. 得られたPSラテックス粒子に対するDSイオンの吸・脱着速度定数は, それぞれ4.29×105mol-1dm3 s-1であった. 一方, 本研究の装置によりDSイオンのナイロン12粒子に対する吸・脱着速度定数を求め, これと文献値を比較して本装置の有用性を確認した. また, 実験で求めた脱離速度定数と平衡定数から吸着速度定数を見積もることにより, 実験で得られた吸着速度定数の正当性を確証した.

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