含水酸化チタン(IV)の結晶構造および細孔構造におよぼす沈殿生成時における尿素添加の影響

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  • The Influence of the Addition of Urea in the Precipitation of Hydrous Titanium(IV) Oxide on Its Crystal Structure and Pore Structure

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尿素添加および未添加の塩化チタン(IV)溶液を加熱加水分解し,沈殿生成時および熟成過程での沈殿の結晶構造および細孔構造の変化を比較検討した。塩化チタン(IV)の加水分解速度は尿素添加の場合も.未添加の場合もほぼ等しく,尿素の加水分解速度にくらべてきわめて速かった。尿素添加により沈殿時および熟成時において,沈殿のアナタース形からルチル形への変化が抑制された。また,熟成時における細孔構造の変化が,尿素添加により小さくなった。尿素未添加の場合,加熱温度が80℃から100℃になると,沈殿の結晶子径は約2。5倍に増加した。これに対し尿素を添加した場合,加熱温度の影響は尿素未添加の場合より小さかった。以上から,尿素添加の効果は,ルチル構造の形成を抑制すること,および細孔構造を安定化することにあると考えられる.

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