ミセル存在下における2価金属イオンとフェノチアジンの錯体形成

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タイトル別名
  • Complex Formation of Phenothiazine with Bivalent Metal Ions in the Presence of Micelles
  • ミセル ソンザイカ ニ オケル 2カ キンゾク イオン ト フェノチアジン ノ

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説明

2価金属イオンを対イオンとしてもつ陰イオン性界面活性剤である硫酸ドデシル2価金属塩(M(C12・H25OSO3)2; M=Cu2+, Mg2+, Mn2+, Co2+, Ni2+)の水溶液ミセルにフェノチアジンを可溶化させ,可溶化フェノチアジンと対イオン間の錯体形成をスペクトル的に研究した。いずれの対イオンも錯体を形成するが,とくにCu2+イオンは他のイオンにくらべその生成速度が速く,反応は見かけ上一次であり,速度定数はk1=3.0×10-5sec-1であった。M-フェノチアジン錯体の特徴的吸収はいずれも460~470および650~670nmの範囲に吸収極大をもち,生成速度の比較的速いCu2+とMn2+-錯体のモル吸光係数(ε)はそれぞれ4.35×102(650nm)および6.15×102m2mol-1(660nm)であった。また,フェノチアジンのミセル中における可溶化位置をスペクトル的に検討した結果,ミセル内部よりもミセル表面に近い疎水性部分(パリセード層)に可溶化していることがわかった。

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