スルホン酸ナトリウム基をもつ重合性両親媒性物質のLB膜の調製とその表面特性

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  • Preparation of LB Built-up Films of Polymerizable Amphiphile with Sodium Sulfonate Group and Their Surface Properties
  • スルホンサン ナトリウムキ オ モツ ジュウゴウセイ リョウシンバイセイ ブッ

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抄録

スルホン酸を親水基とした新しい重合性両親媒性物質1,2-ビス[16-(アクリロイルオキシ)ヘキサデシルオキシカルボニル]エタンスルホン酸ナトリウム(2 .AC16SNa)を合成し,Langmuir-Blodgett法により累積膜を調製した。オレイン酸(290Kにおいて表面圧3×10-2N・m-1)をピストンオイルとして累積した場合,基質下降時には単分子膜は移し取られず,基質上昇時にのみ移し取られた。その累積比はほぼ1でありZ膜が得られたが,累積膜の小角X線散乱図形から,高度に配向した二分子膜ラメラ構造をもつY膜に変化していることが明らかとなった。2AC16SNaの累積膜系の紫外線重合により,高度に配向した二分子膜ラメラ構造を保持したまま重合しているごとが明らかとなった。また,累積膜を水中に浸した状態で紫外線重合すると,スルホン酸ナトリウム基が表面に配向した非常に親水性の強い表面になることが水中接触角測定から明らかとなった。スルホン酸ナトリウム基の親水部を表面にもつ累積膜表面上での血小板の変形,凝集は少なく,抗血栓性に優れているといわれているポリウレタンウヒアに匹敵する血液適合性を示した。

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