溶融アルカリ炭酸塩中の水素および酸素ガス電極反応

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タイトル別名
  • Hydrogen and Oxygen Gas Electrode Reactions in Molten Alkali Carbonate
  • ヨウユウ アルカリ タンサンエンチュウ ノ スイソ オヨビ サンソ ガス デン

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抄録

溶融アルカリ炭酸壇中の水素電極反応と酸素電極反応の速度論的および機構論的検討を行なった。速度論的パラメーターを交流インピーダンス法, クーロスタット法, ポテンシャルステップ法, およびクロノクーロメトリー法で測定し, とくに交換電流密度に注目した比較検討を種々の電極に関して行ない, 両反応に対する Li/k 混合炭酸塩中, 650℃ での速度論的特徴を明らかにした。また, 反応機構を明らかにするため, 水素酸化反応に対してはクロノクーロメトリーによる化学量論数 (ν) の決定を, 酸素還元反応に対しては反応次数の解析を行なった。前者については, Ni, Pt, Ir, Au, および Ag 電極上で ν ≧2 の結果が得られ, CEC 機構 ; H2+2M〓2MH, 2MH+2CO32-→2M+2CO2+2OH-+2e, 2OH-+CO2〓CO32-+H2O を支持する結果が得られた。n/ν=1 としたときの Allen-Hicking プロットは良好な直線関係を示し, 妥当な交換電流密度を与える。ここで調べられた電極は, したがって, 同一の律速過程をもち, かつ交換電流密度に大きな差のないことが示された。後者については, 交流法で求められた Warburg 係数の酸素および二酸化炭素のガス分圧依存性, すなわち反応次数の解析から, Li/K 塩中ではスーパーオキシドパスを経由すること, および物質移動過程はスーパーオキシドイオンと溶存二酸化炭素との混合拡散系であることが明らかとなった。

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