イミドビス(硫酸)ニアンモニウムとアミド硫酸アンモニウム混合物の高温加水分解

谷原 紘一

doi:10.1246/nikkashi.1987.654

書誌事項

タイトル別名

Hydrolysis of Diammonium Imidobis(sulfate) and Ammonium Amidosulfate Mixture at Elevated Temperature

説明

硫酸グアニジニウム,(NH₄)₂SO₄,NH(SO₃NH₄)₂およびNH₄SO₃NH₂からなる混合物について,NH(SO₃NH₄)₂とNH₄SO₃NH₂の加水分解を100℃ 以上のグアニジニウムィオンの分解が起こらない反応温度(160℃ 以下)で検討した。<BR>水溶液中では,NH₂SO₃-の加水分解はNH(SO3-)2にくらべて反応が非常に遅く,NH(SO₃^-)₂の加水分解で生じるH₃O⁺との反応によって進むことが確かめられた。<BR>それに対して,少量の水存在下でのNH₂SO₃^-の加水分解は反応温度120℃以上ではNH(SO₃NH₄)₂存在下で顕著に催促され,NH(SO₂^-)₂の加水分解に先行して進むことがわかった。また,この場合の反応経路はつぎのように推定された。<BR>上記の結果に基づいて,少量の水存在下で加水分解処理を行なうことにより,グアニジン合成反応によって得た実際の混合物(グアニジニウムイオン:14.4,NH₄⁺:14.5,SO₄^2-:30.6,NH(SO₃-)2:23.5,NH₂SO₃^-:13.9%)を硫酸グアニジニウム,(NH₄)₂SO₄および硫酸からなる混合物に容易に転換できることを確認した。

収録刊行物

日本化学会誌（化学と工業化学）

日本化学会誌（化学と工業化学） 1987 (4), 654-659, 1987-04-10

公益社団法人日本化学会

詳細情報詳細情報について

CRID: 1390001204389729024

NII論文ID: 130004158708

DOI: 10.1246/nikkashi.1987.654

ISSN: 21850925; 03694577

Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/nikkashi1972/1987/4/1987_4_654/_pdf

データソース種別

JaLC
Crossref
CiNii Articles

抄録ライセンスフラグ: 使用不可

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