1-メチル-2(IH)-ピリジンイミン塩酸塩および1-メチル-2-アミノピリジニウムカチオンの構造とこれらのモデルの赤外スペクトルのシュミレーションに対する分子軌道法による考察

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タイトル別名
  • Molecular Orbital Studies on Optimized Geometries of 1 -Methyl-2(1H)-pyridinimine HCI Salt and 2-Amino-1-methylpyridinium Cation and the Simulation of Their Infrared Spectra
  • Molecular Orbital Studies on Optimized Geometries of 1-Methyl-2(1H)-pyridinimine-HCl Salt and 2-Amino-1-methylpyridinium Cation and the Simulation of Their Infrared Spectra.

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説明

1-メチル-2(IH)-ピリジンイミンの水溶液およびアルコール溶液中の1-メチル-2-アミノビリジニウムカチオンの生成をIRスペクトルを用いて調べるに際し,そのカチオンのIRスペクトルの特徴を知るために6-31G基底関数を用いたab initio MO法による基準振動計算を1-メチル-2-アミノピリジニウムカチオンならびに1-メチル-2(1H)-ピリジンイミン塩酸塩のモデルに対し行った.その結果,カチオン構造のIRスペクトルの特徴は(1)3500~3000cm-1領域にカチオンのアミノ基のN-H伸縮振動による強度の大きい2本の吸収帯を示す.これらの吸収帯の位置,吸収帯の波数差およびその相対強度はカチオン部分に対する,アニオン部分の影響の大きさによって変化する.(2)1700~1600cm-1領域にカチオンは明瞭な4本の吸収帯を示すが,これらの中で最も高波数側の吸収帯は強度も大きく,1-メチル-2(1H)-ピリジンイミンにはない吸収帯である.この吸収帯はカチオンのアミノ基のはさみ振動によるものであり,カチオンの識別に最も有用な吸収帯である.これらの4本の吸収帯はアミノ基の吸収帯と比べて,アニオン部分の影響を余り受けないように思われる.(3)1-メチル-2(1H)-ピリジンイミソHI塩のIRスペクトルとHC1塩のモデルに対して行った基準振動計算の結果を比較したが,両者の対応は吸収位置に対しては比較的良好であるが,相対強度については余り一致は良好でない.

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